おススメ記事
フッ素樹脂とは~2022年最新塗料事情

フッ素樹脂は本当に耐久性が高く価値があるのか?

リフォーム会社などは無機塗料やフッ素といった20年以上の耐久性が期待できる超耐久塗料をメインで売り込んでいますが本当にそれらの塗料を使うことは有効なのでしょうか?
今回は、現在使われている主な塗料について振り返りながら最近の塗料事情を検証する第4弾として、フッ素樹脂塗料についてお話しします。

フッ素樹脂塗料は固く、次回の塗り替えが困難?

古い知識のままの職人、それを聞いたリフォーム屋などは、未だに「フッ素は硬くて割れやすい」、「次回の塗り替えが困難」などと言って消費者を惑わします。当然ですが、そんなのは30年以上前の話しで、現在のフッ素樹脂塗料は弾性タイプもあるので硬くて割れやすいといったことはありません。また、フライパンなどではテフロン加工として使われるなどしていることから塗り替えようとしても、塗ってあるフッ素樹脂塗料が新しい塗料を弾いてしまい塗り替えが難しいというような話を実しやかに話す塗装会社の社長もいますが、当然のことながらフッ素樹脂に対応した下塗り材などもかなり前からありますので、全く問題ありません。

品質の低いフッ素樹脂を使う業者

フッ素樹脂塗料は(価格が)高いのですが、これを嫌がり安価なノンメーカー品などを使う業者もいます。

(ケース1:降雪地域のトタン屋根)

冬には雪が積もる別荘地のリピーターの方から、雪下ろしがしやすいフッ素樹脂塗料で塗って欲しいという依頼がありました。念のため状態を診に行くと塗料はまだ新しい様子で、弊社で塗装したのが10年近く前でしたので明らかに弊社で施工した物ではありませんでした。聞きづらかったのですが事情を聴くと、安く塗装できないかとネットで検索して別の業者に前年の秋に塗ってもらったのですが、全然雪が滑らなく、一冬雪下ろしに苦労したとのことで、「やっぱり老舗とは違う」と弊社に再度依頼したとのことでした。その業者は工程写真を撮り、毎日の工事を日記で知らせていたというという事なのですが・・・・・許可を得て調べてみると細かな部分はプライマーは入っておらず、写真の片隅から塗料は見積のフッ素樹脂ではないという事が分かりました。

(ケース2:一般では買えないフッ素樹脂の正体)

「普通では買えない特別なフッ素樹脂塗料を使います。」そう言われて契約したそうですが、仕上がって数か月で異常が出たため、お客様から弊社に調査依頼がありました。こちらも細かなところはプライマーが塗られておりませんでした。施工業者が提出した工程写真には、フッ素樹脂の塗料缶が写っていたのですが違和感があったのでお客様に聞いたところ、お客様も何かを感じたのか工事中に写真を数枚写していたという事でしたので、それを拝見しました。そこで使われていた缶には・・・・・なんとシリコンの文字が・・・・!!!

実際にフッ素樹脂塗料ってどうなの?

ちゃんとしたメーカーのフッ素樹脂塗料を確かな技術で確実に施工すれば15年以上の耐久性を期待できる素晴らしい塗料です。弊社では、高意匠サイディングのクリアー塗装には、厳選したフッ素樹脂塗料を使用しています。期待耐久年数は15~20年ですが、これを20年もつとは考えない方が良いかもしれません。塗膜自体は20年もったとしても、それが塗られている建材や他の部材は20年ノンメンテナンスで耐久する物はほとんどないので15年以上の5年間は安全マージン程度にお考えいただければと思います。

15年経ったら再度塗装を含めたメンテナンスを行うつもりで、万が一タイミングが悪くそれが伸びた場合でも安全マージンがあるとお考え下さい。

ハイエンドだったフッ素樹脂塗料に異変!?

フッ素樹脂を用いた塗料は、高耐久の代名詞でした。しかし、技術革新と商品開発の進化により、その状況が少しずつ変わりつつあります。一般的に無機塗料と呼ばれる今まで建築用塗料に使われていなかった樹脂を用いた超耐久塗料の出現と、機能を少し落として安価にしたカジュアルなフッ素樹脂塗料が現れてきたことで、だんだんとシリコン樹脂と取って代わりスタンダードな塗料になっていくのかもしれません。

 

おススメのフッ素樹脂塗料の一例

弊社で使用している塗料の中からおススメをご紹介します。

(外壁等向け)
日本ペイント  ファイン4Fセラミック
関西ペイント  セラMフッソ
AGCコーテック 全般

(屋根用塗料)
日本ペイント  ファイン4Fベスト / デュフロン4Fルーフ / サーモアイ4F
関西ペイント  スーパーフッソルーフペイントハイブリッド / アレスクール2液F 
AGCコーテック 全般

 

 

次回は、無機塗料編です。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事